Vol.53「働き方改革で成果をだすには」

書籍名:人事が変われば、社会が変わる Works 145号

著者:リクルート
リンク:https://www.fujisan.co.jp/product/1281693164/

ー書籍からー
■デトロイト トーマツ コンサルティング「働き方改革の実態調査2017」
①働き方改革の実施状況(改革のニーズを感じており、現在推進中」の企業
  2013年 30%
  2015年 34%
  2016年 73%

 ②働き方改革の目的
  1位 生産性の向上 87%
  2位 従業員の心身の健康の向上 76%
  3位 従業員満足度 74%
 
③働き方改革の効果実感
  従業員の満足は得られなかった 72%
  効果が感じられない 31%
 
④会社で実施している働き方改革
  1位 有給休暇や年休の取得を促進する 61.8%
  2位 定時退社の日や早帰りデーを設定する 54.0%
  3位 残業時間の上限を設ける 49.2%
 
⑤会社で実施している働き方改革への満足度
  不満とやや不満 56.3%
 
⑥働き方改革に不満を感じる理由
  1位 早く帰れと言われるため、仕事が終わらない 37.3%
  2位 残業代が減ってしまった 32.3%
  3位 早く帰ることを一律にルールで縛ること自体が納得できない 23.4%
 
⑦なぜ、働き方改革は 成果も満足度も低いのか 
  ※慶応義塾大学 商学部 教授の山本氏
 
今起こっている問題は下記3点に整理される。
1.長時間労働を是正しようとする企業は多いが、実際に労働時間を短縮できた企業は半数程度
2.本来の目的である生産性の向上にはおよそ至ることができていない
3.働き方改革が個人の満足につながっていない
 
上記2.について補足
長時間行っている仕事の中身がアウトプットの質やそこから生み出される価格に反映されていないことが問題。
 
問題が起こる理由の1つとして、上司や同僚に対する”過剰なサービス”を挙げる。
「それが出世に影響するという実態や思い込みがある」
上司への”サービス”を上司が評価する傾向があることが部下に透けて見えるからであろう。
 
業務の標準化ができていないため、生産性が高まらない。いわゆる”ひな型”が共有されていない。
 
 
ーここからー
私なりの見解ですが、働き方改革を成功させるためには、まずは目的を明確に伝えるべきかと思います。
 
そもそも論として、目的を理解してない社員、自分の都合で勝手に解釈をしている社員が実感値として多いのでは?と感じているからです。
 
具体的には、目的を「生産性の向上」に絞り、それに特化した施策を進めることがベターかと思っています。実態調査では目的の1位になってはいましたが、個人的には打ち出し方が弱く、社員に響いていない気がしています。伝わったことが伝えたことなので。
 
なぜ「生産性の向上」なのか。それは結果のでるスピードが社員の満足度や健康増進に力を入れるよりも早いし、他にも益が多いからです。
 
誤解の無いように補足しますが、社員の満足度も健康増進も絶対必要で、やらなければなりません。私がお伝えしたいのは働き方改革の目的にする必要はないということです。生産性の向上によって、結果として社員の満足度や健康増進に繋がる場合はウエルカムです
 
なぜ、生産性向上にこだわっているかというと理由があります。
OECDが発表する一人あたりの生産性、時間当たり生産性では、日本は常に低ランクだからです。それと、仕事力は、能力×時間×生産性だと思っているからです。
※吉越さんは、仕事力は能力×時間×効率とのことですが、私は生産性だと思っています。理由は後日のメルマガでお伝えします。
 
能力は一朝一夕に上がりません。過去の日本では仕事力を時間でカバーしてきましたが、今後はそれも残業規制が掛かりままなりません。ゆえに生産性で勝負する時代にならざる得ないと思っているからです。
 
上記のデータから見えてくるのは、多くの企業がノー残業デーを実施はしていますが、それだけしか行っておらず、社員は「早く帰れと言われても仕事が終わらないだよ」と叫んでいるように感じます
 
これを打破するためには、「生産性の向上」が必要ではないでしょうか。しかしながら企業は生産性の上げ方を知らず?、早く帰れとしか言わない。そして、無意識かもしれませんが、生産性を求めてないように感じます。
 
企業が生産性を求めていないと言える根拠として、評価に連動しない。生産性の基準もない。早く仕事が出来る人に仕事が降られる等があるからです。
 
個人に関しては、早く帰りたい人と早く帰りたくない人の二極化傾向が進んでいるように感じます。感覚ですが、下の人になればなるほど、若手になればなるほど早く帰りたい人が増える。また、30代以上で家族をお持ちの方や仕事以外に趣味や遣り甲斐が無い人程残業を求める傾向があります。
 
 
まとめになりますが、働き方改革が2017年度のトレンド的用語になっていますが、本気で取り組んでいる人・企業はまだまだ少ないのが実態ということではないでしょうか。
 
本気で取り組むとは”覚悟”を持って取り組むことです。あなたの会社は”本気の覚悟”を持って働き方改革に取り組んでいますか。