Vol.60「正しい努力・正しい生き方」

書籍名:反応しない練習
著者:草薙 龍瞬
リンク:http://amzn.asia/eWXYR38
 
ー書籍からー
■心を解き放つ「正しい理解」
「貧欲」「怒り」「妄想」は、伝統的には、貧(とん)、瞋(じん)、癡(ち)の「三毒(さんどく)」と呼ばれ、「人間の三大煩悩」とされています。
 
今に伝わる仏教は、こうした煩悩を「戒めなさい」と説きます。しかしブッタが生きていた当時、これらは「心の状態を理解するためのツール(方法)」だったのです。
 
「正しい理解」とは、「自分が正しいと考える」ことではありません。「自分流の見方・考え方で理解する」ことでもありません。
 
むしろ逆に、「自分はこう考える」という判断や、解釈や、ものの見方は一切差し引いて、「ある」ものを「ある」とだけ、ありのままに、客観的に、主観抜きの”ニュートラル”な目で、物事を見据えることを意味しています。
 

「正しい理解」に「反応」はありません。ただ見ているだけです。動揺しない。何も考えない。じっと見つめているだけです。そうい徹底したクリアな心で、自分を、相手を、世界を理解することを、「正しい理解」と表現しています。

 

■人間関係をまあるく治める「4つの心がけ」
慈(慈しみの心) 相手の幸せを願う心です。
悲(悲の心) 相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解すること。
喜(喜の心) 相手の喜び・楽しさをそのまま理解すること。
捨(捨の心) 手放す心、捨て置く心、反応しない心です。

 慈・悲・喜・捨という4つの心がけを、心の土台に、人生のモチベーションに据えてみるのです。

 

■自分を否定しない
自分を否定すると、承認欲が満たされない「怒り」が生まれます。怒りは、本人とって「不快」な反応なので、その状態を解消したくて①「攻撃」か②「逃避」を選択します。この2つは、生物ならみんな持っている本能的な反応です。
 
「攻撃」は、こんな行動として現れます。キレる、怒鳴る、嫌がらせ(迷惑行為)で憂さを晴らす。
 
「逃避」は、こんな形で出てきます。無視する、さぼる、手を抜く、休む、引きこもる、ひたすら眠る、鬱になる、刺激・快楽に依存する。
 
こうした反応が出てきたとき、自分も周りも、「なんとかしないと」と考えます。ただ、注意しなければいけないのは、その「なんとか(矯正)しないと」という判断もまた、本人を否定する判断だということです。つまり「怒り」が生まれます。その怒りが、新しい「攻撃」か「逃避」の反応を生み出します。こうなると「悪循環」に陥ってしまいます。
 
どんな状況にあっても、「判断しない」(否定しない)というのが、重要なのです。
 
 

■”欲”を活用する
「仕事で評価されたい」「人に感謝されたい」「褒められたい」という願いがやる気を刺激してくれるなら、その欲求を否定する理由は、少なくともその人にとっては存在しないはずです。

 だから、もしあなたの中に、やってみたい、チャレンジしたいことがあるなら、その欲求を大切にしてください。その動機が、仮に「お金を稼ぎたい」とか「人より上に立ちたい」「競争に勝利したい」といった「煩悩」であっても、目指すことに「快」があるなら、大いにやってみることです。
 
ただし、ここで1つの条件がつきます。というのは、欲求の満足が幸せに繋がるのは、本人が「快」を感じられる場合だけです。逆に、もし欲が膨らみすぎて、「焦り」とか「不安」とか、「結果が出ない」「頑張っても認めて貰えない」という不満になってしまうなら、その欲求はいったん手放さないといけません。「苦(不快)を感じたら仕切り直しなさい」というのも、ブッタの思考法です。
 
欲求を生きるエネルギーに変えて「快」を感じる生き方は、合理的です。
 
 
■”承認欲求”を満たす3つの「正しい努力」
①認められない気持ちをモチベーションにして、今の仕事・生活を「改善」していく。
②どんなときも「自分のモノゴトに集中」する。
③「自分で納得できる」ことを指針(基準)とする。
 
あなたが出家でもするつもりがない限り、承認欲求は大切にしてよいと思います。
 
注意点
上記は「モチベーション」(動機)として利用するだけで、「目的」そのものにしてはいけません
 
 
■”正しい生き方”とは
①反応せずに、正しい理解をすること(仏教では、「正見(しょうけん)」)
②三毒などの悪い反応を浄化すること(「清浄行(しょうじょうぎょう)」)
③人々・生命の幸せを願うこと(慈・悲・喜・捨の心で向き合うこと)

 

■まとめ
〇悩みの原因は”心の反応”である。
〇”心の反応”の背景には”求める心”や”7つの欲求”(特に承認欲求)があります。
〇心の状態を理解するには、①言葉で確認する。②感覚を意識する。③貧欲、怒り、妄想の3つに分類する必要があります。

 
■ブッタのメッセージ
人間が抱える、どんな悩み・苦しみも、きっと解決できる。必要なのは、その「方法」である。「方法」とは、心の使い方のこと。反応して苦しむのではなく、正しく理解し、苦しみの反応をリセットし、人生に最高の納得をもたらす考え方・生き方である。
 
 
ーここからー
非常に引用部分が長くなってしまいましたが、如何だったでしょうか。自分でもきちんと理解をしたかったので、まとめてみたら結構なボリュームになってしまいました。
 
いろいろと書いてはいますが、一番お伝えしたかったことは最後ののブッタのメッセージです。苦しかったら反応をリセットしませんかというお話です。
 
前回も書きましたが、”欲”や”承認欲求”は人間として生きている限り消すことはできないと思います。だったら最大限”欲”を活用しましょうという話です。しかし、その為に苦しい状況に陥ってしまった場合は”反応”をリセットし、仕切り直しましょうということです。
 
言われてみれば普通のことではありますが、なかなか出来ていないのではないでしょうか。少なくとも私はまだできていませんね。苦
 
少しでもあなたの悩みや苦しみの低減になれたら幸いです。