Vol.66「数字の前ではすべての人間が平等」

書籍名:孫社長にたたきこまれた すごい 数値化仕事術
著者:三木 雄信
リンク: http://amzn.asia/bVvHDNT

ー書籍からー
■数値化のファーストステップ
「数える前に、分けろ」これが数値化仕事術の鉄則です。「どの数字を計測しようか」と迷っている暇があったら、とにかく手を動かしてみることが大事です。どんな大きな問題も、始点と終点の間を小さくブレイクダウンして計測すれば、ボトルネックが発見できます。 

■プロセス分析(問題を見えるかする)
手順1:プロセスに分けて、歩留まりを計測する
手順2:歩留まりから「問題のありか」を突き止める
手順3:解決策の仮説を立て、中間目標を設定する
手順4:仮説を実行し、結果を数字で検証する 

プロセス分析を使うと、なぜこれほど確実に結果をだせるかと言えば、「中間目標」を設定できるからです。日々の行動目標を具体的な数字に落とし込めば、「今日の自分はやるべきことをやれたのか、それともやれなかったのか」がはっきりします。
 
クリアすべき中間目標を設定することで仕事がゲーム化され、毎日のように達成感を味わうことができるので、常に前向きな気持ちで仕事に取り組むことができます。
 
モヤモヤした不安はあるのに、目の前の仕事を頑張る意欲は湧かない。これが中間目標を設定していない人の日常ということです。
 
■単回帰分析(相関関係を把握し、優先順位をつける)
手順1:エクセルを使って単回帰分析の直線を引く
手順2:「近似曲線」が適切か確認する
手順3:予測値を出し、次にとるべきアクションを決める
 
あらゆる要素を回帰分析してみれば、「決定係数が高いものほど、売上などへの影響度が高い」とわかるので、おのずと優先順位も明確になります。
 
■パレート図分析( 「優先的に解決すべき問題」を一目瞭然にする)
手順1:商品別売り上げやクレームの種類を分ける
手順2:エクセルでパレート図を作成する
手順3:パレート図を分析し、優先順位をつける
市場のデータをパレート図にすることで、事業戦略を考える際に優先順位にも活用できます。
 
■LTV分析(「LTVが最大化するコストのかけ方」がわかる)
※LTVとはライフタイムバリューの略
手順1:広告媒体や販促手法ごとに顧客獲得単価を出す
手順2:商品ごとに「獲得費控除前LTV」を計算する
手順3:「累積LTV」が最大化するラインを割り出す
 
■超おすすめツール
「テキストマイニング」が無料
これは文章を単語や文節で区切り、それぞれが出現する頻度や相関関係、時系列などを解析して、役立つ情報を取り出すための分析方法です。
 
「KH Coder」のサイトへ行けば、無料でツールをダウンロードできます。

http://khc.sourceforge.net/dl.html

 
■間違った数値化
問題解決で数値化がうまくいかない理由として最も多いのが、「分け方」です。もし「数値化しているのに、問題が解決しない」という場合は、是非分け方を見直すことをお勧めします。
 
ゴールが曖昧なまま、数字だけを集めるのは止めましょう。ゴールに結びつかない数字をいくら集めたり分析しても、意味がありません。目標達成の役に立たない数字は、無用の長物でしかありません
 
数値化で重要なのは、「ゴールから逆算して、何を計測すべきか判断すること」です。
 
■ソフトバンクの3次元経営
第1段階は、「顧客数を増やす」です。最悪、収支が赤字になっても構いません。事業の立ち上げ期は、たとえ大きなコストをかけてでも、そのビジネスでナンバーワンになるまで一気に顧客数を増やす。
 
第2段階は、「顧客単価を上げる」です。最初こそ顧客数を優先し、「無料でも構わないからできるだけ数を集める」という一点に集中しましたが、この段階では顧客一人あたりの単価を上げることに注力します。「顧客数×顧客単価=売上」
 
第3段階は、「顧客獲得コストと顧客維持コストを下げる」です。重回帰分析で予測値を出すだけでなく、実測値の計測も徹底して行います。
 
■これからの企業のあり方
数値かすれば未来が予測できる」。多くの日本企業では、経営トップやマネジャーが単なる願望で何の根拠もない数値目標を掲げておいて、「どうやって達成するのかは現場で考えろ」と放り投げるケースが少なくありません。
 
そんな目標を与えられて、社員たちが意味のない努力で心身をすり減らしたり、モチベーションを低下させている企業があまりに多すぎます。
 
さらに、いったん事業が動きだした後の数字管理も多くの会社では、事業が始まる前には時間をかけて綿密な計画を練り上げますが、実際にビジネスがスタートすると、その後は単なる予算管理にしか使われなくなります。
 
現場では、立場が上の人が「カラスは白い」と言えば、下の人間はなかなか否定できない。「どうせ『カラスは黒い』と言っても上は聞いてくれないし、何も変わらない」とあきらめている。こうした思考停止状態こそ、企業や組織の劣化を加速させ、日本全体が元気をなくしている最大の要因だと私は考えています。
 
ソフトバンク時代を振り返って、「いい会社だったな」としみじみ思うのは、「数字の前ではすべての人間が平等」という鉄則が貫かれていたことです。
 
 
ーここからー
数値化の型も様々な形があることをご理解頂けましたでしょうか。この書籍ではありませんが、売上や利益の分解式も多々あり、考え方・分け方一つで様々に分解できますが、とても詳細なHOWになってきますので今回は割愛をしています。
 
途中重回帰分析という単語ができてきます。重回帰分析も非常に優れた型なので紹介したかったのですが、まずは単回帰分析からと思ったのと、重回帰分析を言葉で説明すると若干長くなるので、今回は割愛しました。興味のある方は下記をご覧ください。
 
私が担当している異業種交流ワークショップ研修の問題解決セッションでは、詳細のHOWについても説明を致します。今から楽しみです。
 
この本を通じてお伝えしたかったことは、人を納得させ、動かすためにも数値化という最強の武器に磨きを掛けましょうということです。
 
なぜなら「数字の前ではすべての人間が平等」だからです。
 
言い換えると、ビジネスの世界においては国語で語っても人によって解釈や価値観が違い過ぎて平行線で終ったり、通じなかったり、合意に至らず頓挫することが多いですが、数字、すなわち数学で語ればそのようなことがなくなります。
 
つまり、数字は下の人が上の人を動かす時にこそ活用すべきツールなのです。
 
数字に対して苦手意識を持っている方も多いと思いますが、やることは+-×÷だけが殆どなので、数学というよりも算数に近いですよ。殆どの難しい計算はエクセルがやってくれますしね。
 
それと本にも書かれていましたが、一番重要で最初にやらなければならないことは「分ける」ことです。この分けるが筋の良し悪しを決定づけると言っても過言ではないかと思います。そのくらい重要なことなので、まずは「分ける」からトライしてみてください。これだけでも相当問題がクリアーに見てきますよ。
 
あなたは、数値化という最強の武器を磨いていますか。