Vol.68「リーダーとリーダーシップ」

書籍名:人を動かす人の「質問力」
著者:ジョン・C・マクスウェル
リンク: http://amzn.asia/9BVSewS

ー書籍からー
■リーダーシップの「究極の目的」とは
リーダーシップとは「人の価値を高めること」である。ノーマン・ヴィンセント・ピールは、「成功するとは、人の役に立ち、思いやりを持ち、積極的に行動し、あなたと接点を持った人やものを少しだけ向上させることだ。あなたにできる最高のことは、自分自身を提供することだ」と言う。

■リーダーシップとは
リーダーシップとは影響力である。つまり、他の人を動かし、自分についてくるようにする能力である。著名なリーダーは、このことをよく心得ていた。

リーダーシップとは、人に奉仕することだと思っている。 

■奉仕する心
人はいろいろな理由からリーダーになる。権力が欲しい人、富が欲しい人、そして強い信念や「世の中を変えたい」という欲求に突き動かされる人も多い。しかし、私はリーダーとして役に立つために「動機」として意義があるのは、一つだけだと考えている。それは、「奉仕に徹する」ことである。
 
■トップこそ奉仕する
フォロワーの役割は「奉仕すること」で、リーダーは「奉仕されるもの」だという誤解が横行している。それは優れたリーダーシップのあるべき姿ではない。
 
ノースウェスタン・ミューチュアル社の会長兼CEOのエド・ゾーアはたたき上げでトップになった人物だが、「トップに上がりつめた暁には、人生も会社も自分の意のままになる」、つまり、自分は船の船長として、自分のやりたいようにやれると思っていたという
 
ところが、いざトップになってみると、リーダーシップとは実は「奉仕すること」だと痛感したそうだ。
 
■リーダーの資質
「無意識に人に何かを与えてしまう」ことはあまりない。つまり「与えよう」と意思を働かせることで人は成長し、積極的になれる。与えることを当たり前にできることは、リーダーにとって大切な資質である。
 
■信頼と影響力
リーダーは「どうすれば、皆の信頼を得られるか」と自問自答すべきだ。なぜなら、信頼が高まれば高まるほど、影響力は大きくなり、チームが勝利を手にした暁には、信頼はさらに高まるからだ。
 
■リーダーとしての成功の是非
リーダーとして成功できるか否かは、ひとえに「他人に対して影響力があるか」にかかっている。影響力とは、ある意味で「相手を誘って何かをさせること」であり、誰にでもできることだ。
 
■リーダーの役割
経営コンサルタントのノエル・M・ティッチーは、「リーダーとしての最終テストは、賢明な決断を下し、断固たる行動を取ったかではなく、次世代のリーダーを育て、自分がいなくなった後も、順調に継続する組織をつくれるかどうかである」と言っている。 

◼️後継者問題もリーダーの役割で解決 
リーダーシップ関連の著者であるマーシャル・ゴールドスミスの「後継者育成計画によって人材を育成することはできない。人を育てた経験こそが人を育てるのだ」という言葉が正しい。

リーダーの目的は、後継者を一流の人間、一流のリーダーに育てあげること。仕事のことだけを考えていたのでは駄目だ。自分や「自分と肩を並べる人」と同じぐらい仕事ができるようになるまで、後継者に力をつけさせ、権限を与えることだ。

◼️リーダーは「利己的な価値観」で動かない
世界は、自分の「権力」と「地位」を強化するために他人を踏み台にする人間であふれている。歴史は、そういう輩で汚されている。しかし、そんな利己的なやり方では、所詮、長続きはしないものだ。人の価値を高めることもなく、世界に悪影響しか及ぼさない。

 
ーここからー
若干、リーダーとリーダシップの整理が?と思いましたが、それ以上に重要なことを伝えてくれていると感じたので、そのまま整理せずにお伝えさせて頂きました。
 
因みに私の定義では、リーダーとは「役割」で、リーダーシップとは「周囲にポジティブな影響を与えるスタンス(姿勢)」だと思っています。
 
なので、リーダーシップはリーダーに限らず、誰もが発揮できるし、誰もが発揮すべきものだと位置付けています。
 
私が参加している異業種交流研修の対象者は、次世代経営者の卵の卵が集まっている関係もあり、リーダーシップにも触れています。その研修ではリーダーシップに関係する箇所を「 主体的に自分なりのリーダーシップを発揮し、仲間から感謝される貢献ができている」をゴールとして設定しています。
 
この書籍ではリーダーシップを「人の価値を高めること」「影響力である」「奉仕に徹すること」だと言っていて、「貢献」と意味合いは同じだと感じました。
 
もう少し補足すると、リーダーシップとは「周囲に対してポジティブな影響を与えるスタンス」なのですから、引っ張るだけがリーダーシップではありません。リーダーをフォローすることも、サポートすることも、場を盛り上げることも、和ませることも、そして、縁の下の力持ちなども全てがリーダーシップなのです。
 
つまり、リーダーシップを発揮できない人は存在しないのです。
 
私の経験では、メンバー全員がリーダーシップを発揮すると1+1が3にも4にもなり、更には化学変化=イノベーションが起こることもありました。
 
リクルートさんが検証した貴重なデータにチームの生産性が向上する際の重要なファクターは何かが書かれていました。一番重要なのは「チームの信頼関係」と正比例するでした。よく間違われますが、一人ひとりの能力やスキルなどの生産性の向上の先にチームの生産性向上はないのです。
 
これを最近の事例で強く感じたのが、ピョンチャンオリンピックの女子団体パシュートの金メダルでした。日本人選手4名一人ひとりの能力・スキルは2位のオランダ選手より劣っていたにも拘わらず、団体戦では金を獲得することができたのです。それを可能にしたのが、年間300日以上一緒に寝起きを共にすることで信頼関係を構築し、結果として他国が真似できない超シンクロ術による後続選手の空気抵抗の大幅低減だったのではないでしょうか。
 
選手の皆さんがインタビューで言っていましたが、「自分一人の力ではなく、全員の力があったからだ」と。本当にその通りだなぁと感動しました。
 
余談ですが、今年の ピョンチャンオリンピックに感動をした人は多いのではないでしょうか。もちろん日本のメダル獲得数が過去最高ということもありますが、女子カーリングなどもまさにそうですが、多くの選手や関係者がリーダーシップを発揮し、その姿をたくさん垣間見ることができたからではないかと私は思うのです。
 
現実の世界では、自分の「権力」と「地位」を強化するために他人を踏み台にする人間であふれていると感じる時が多々あります。しかしながら、 ピョンチャンオリンピックのようにリーダーシップで溢れている世界もまた実在するのです。
 
私にできることは限られていますが、少なくとも良い時に奢らず、悪い時に腐らずリーダーシップを発揮し、周囲に貢献し続けていきたいと改めて思いました。
 
あなたは、リーダーシップを発揮していますか。