Vol.89「人事制度1」

書籍名:人事の超プロが明かす評価基準
著者:西尾 太
リンク:  http://amzn.asia/7ofQNWT 

 
ー書籍からー
■評価基準に7割が「不満」

2015年3月、日本経済新聞社とNTTコムリサーチが共同で実施した『人事評価に関する調査』のアンケート結果が発表された。対象者は、20代~50代の男女ビジネスパーソン。経営者や役員クラスを除く会社員1054名。
 
人事評価に「満足」 3.2%
     「どちらかというと満足」 23.0%
     「不満」 33.7%
 
約73.8%の人が何かしら満足していない結果となった。その満理由の7割が「評価基準が不明確」と回答。
 
■評価制度の目的
評価制度の目的は、人を裁くことではありません。給与を決めることだけでもありません。本当の目的は「育成」なのです。
 
■評価
評価とは、良い点と足りない点を明らかにして気づきを与え、成長を促すこと。課長クラスになると、部下の技術や能力の向上を支援する「人材育成」が重要な評価基準になります。
 
■評価制度
評価制度は「社員を褒めて育てる」ポジティブな制度であるはずなのです。
「皆さんは、この1カ月の間に、仕事で褒められたことはありますか?」
「誰かを褒めた人はいますか?」
 
上司が部下を褒めることも、部下が上に褒められることもない。何をすれば褒められるのか、改善点を指摘する人も、改善方法を指導する人もいない。それで人が本当に育ちますか。
■人事評価
人事評価とは、そもそも「褒める」ことなのです。
 
■人事制度
人事制度は、人材育成をベースにしたものにしなければならない。
■人事制度の策定で重要なこと
人事制度の策定で最も重要なことは、すべての始まりである「会社が社員に求めるもの」=「評価制度」を明確にすることです。
■経営理念
経営理念には、ビジョン(目標・夢・志・方向性)、ミッション(使命、目的、役割、存在意義)、バリュー(価値観、あり方、姿勢)と呼ばれるものがあります。それを具体的に落とし込んだものが行動指針や規範となって存在します。
 
■人事ポリシー
人事ポリシーとは、「会社の社員に対する考え方」です。人事制度を構築する際には、このような「社員に対する考え方=人事ポリシー」を様々な角度から検証し、あらかじめ数年先まで見据えて整理しておく必要があります。人事ポリシーがないと、人事評価や採用が場当たり的になるからです。
 
■階層マトリックス
横軸(左が運用、右が変革・創造)、縦軸(上が組織成果の最大化、下が個人成果の最大化)でみた場合、階層は左下からはじまり、右上へと繋がります。
 
ーここからー 
評価制度、評価、人事評価、人事制度など、似たような言葉が多々羅列されていましたので、私なりの体系にまとめてお伝えします。
 
人事制度は、評価制度・昇給昇格制度・賃金制度の3つからできています。そして評価制度に基づき実際に運用しているのが人事評価だと定義しています。因みに、一般的に評価と人事評価はイコールという認識です。
 
もしかしたら書籍の内容が分かりずらいかもと思いましたので私なりにまとめると、人事制度は「人材育成」がベース。なので評価制度も目的は「育成」。人事評価で重要なのは「褒めること」「成長を促すこと」、そのためには「明確な評価基準」が必要となります
 
つまり、会社が求める人材に成長させるためには「明確な評価基準」が必要で、それを評価制度で「会社が求める人材」として明確化する必要があるという事です。
 
その大本となるのが、経営理念・ミッション・ビジョン・バリュー・人事ポリシー・行動指針などとなる訳です。
 
私なりに再整理させて頂きましたが、如何でしょうか。退屈なお話しかもしれませんが、人事制度で一番肝になる点なので、まとめてお伝えさせて頂きました。
 
因みに、一番お伝えしたかったのは人材育成の重要性と一貫性です。仕事柄様々な会社の人事制度を見てきましたが、人材育成が大事だ!重要だ!と言う企業は多いですが、その会社が言っている程制度に活かされていない会社が殆どだと感じています。ゆえに社員は人材を育成しても評価されない=賃金がUPしないので人材育成を二の次にしているのではないでじょうか。
 
そしてもう一つが一貫性です。理念やミッション・ビジョン・人事ポリシー等と緊密に繋がっていると感じる人事制度を、私は残念ながら殆ど見たことがありません。得てして少し、又はかする程度に繋がっているレベルです。これでは力を発揮し、会社の判断軸や風土にはなりませんよね。
 
非常にもったいない。これらを緊密に繋げることは可能ですし、その場合の効果や納得感の醸成は確実に上がるのに・・・。
 
あなたの会社の人事制度は如何ですか。