Vol.91「人事ポリシー」

書籍名:働き方が変わる、会社が変わる、 人事ポリシー
著者:西尾 太
リンク: http://amzn.asia/aSbF8L4

ー書籍からー

■人事ポリシーとは
一言でいうと「会社の社員に対する考え方」。
※考え方とは、採用、育成、人事制度、配属・異動、規程、法廷外福利など人事施策全般における考え方。
 
 
■人事施策がなぜ失敗するのか
最も大きな理由は、「人」に関する長期的なビジョンが欠けているからです。経営者にとって「人事」というのはあまり興味関心のない分野であることが大きいのでしょう。
 
 
■人事の3段階
人事には大きく分けると「ベタベタな人事」「ベタな人事」「おもしろ人事」という3つの段階があります。
 
①ベタベタな人事
・労働法規厳守、就業規則、人事関連規程、労働時間管理、労務リスク管理、人事情報管理、給与計算と支給、社会保険等、法廷福利
②ベタな人事
・人員計画、採用、異動・任命・配置、等級制度、評価制度、報酬制度、育成体系、規定改定、労務問題対応
⇒この2つが基幹的人事機能
 
③おもしろ人事
採用イベント、自己申告制度、FA制度、表彰制度、インセンティブ、社内イベント、各種研修、法廷外福利、社内サークル
 
「ベタベタな人事」や「ベタな人事」に関する知見や知識、経験がなければ、楽しい施策も逆効果になり、多くの弊害を生んでしまうのです。
 
 
■企業のおける人事とは
一言でいえば、「企業と社員のベクトルを合わせる仕事」です。経営理念が企業のベクトルで、経営理念を構成するものは3つの要素です。
 
①ミッション(使命・存在意義)
②ビジョン(目指すべき方向性。将来のありたい姿)
③バリュー(企業の価値観。物事の判断軸)
 
 
■求める人材像
人事ポリシーの中でも特に重要なのは「求める人材像」を明らかにすることです。これは、採用、育成、給与、雇用形態など、人事部門全体の根幹となるため、様々な角度から考える必要があります。
 
 
■人事ポリシーを明確にしたら、絶対に担保すること
それは「一貫性」の担保です。人事において「一貫性」は極めて重要です。会社がひとによって極端に対応を変えてしまったり(変えるなら変えるなりのポリシーがあれば別ですが)、場当たり的な対応をして、あとで不整合をおこしたりすることが、最も社員から信頼を失う行為です。
 
 
 
ーここからー
人事ポリシーとは何かについて、イメージは伝わったでしょうか。私の言葉で言い換えると、「人事施策の考え方・判断軸」です。なので、人事に関わる全てに影響を与えます。
 
読んでいて「グサッ」と来たのが、「経営者にとって「人事」というのはあまり興味関心のない分野」という箇所です。人事は人ごととはよく言ったもので、口は出すけど本気で人事について勉強をしてる方は少ないのが実感値です。
 
財務経理や情報システムのように専門用語が多く、取っ付き難いと感じれば口出しが減るかもと思ってしまいました。苦笑
 
人事の3段階はとても分かりやすくないですか。この話を読んだ時に私の頭に浮かんだのはハーズバーグ氏の「動機付け・衛生理論」です。念の為、簡単に説明しますね。
 
衛生要因とは
・不満足要因。これが無かったり低いと満足をしないが、これらが一定以上になると、満足度を引き出すことには繋がらなくなるモノ
例)給料、福利厚生、労働時間など
 
動機付け要因とは
・満足度要因。これがあることで満足度が向上し、人の意欲があがるモノ。ただし、衛生要因が無かったり低かったりした場合は逆効果になる場合があるモノ
例)表彰制度、社内イベント(社員旅行や運動会など)、各種研修など
 
近年、社員同士のコミュニケーション不足や一体感が減った等から、社員旅行や運動会を復活した会社の話をよく聞きます。経営層や人事は、当然ながら良かれと思って実施をしているのですが、社員からは「ありがた迷惑です」「そんなことにお金を使うならボーナスをアップして欲しい」なんて声を聞いたりします。
 
これってまさに、衛生要因が無かったり低かったりした場合の逆効果現象ではないでしょうか。
 
何事も基礎=土台が重要で、ここがしっかりしていないとどんなに見栄えだけをよくしても意味がないということです。なので、まずは土台となる「ベタベタな人事」と「ベタな人事」を構築し、かつ、「一貫性」を担保することが重要ですよね。
 
基礎=土台作りの具体的なやり方に関しては、以前にも何度かお伝えしていますが、とても重要な事項なので、また改めてお伝え致します。
 
あなたの会社・人事は如何ですか。