ー書籍からー
【新卒採用とは】
新卒採用というのは、欠員ができたからと穴埋めにあわてて行うよ うなものではなく、3年後、5年後、あるいは10年後の会社や組 織のあり方を見据えて、そこから逆算して、いつどのような人材が 何人必要なのかという視点から計画しなければなりません。
新卒採用とは、穴埋めのために行うのではなく、成長に必要な補強 のために行うのです。
【求める人物像】
「コミュニケーション能力が高い人」といった抽象的な定義ではな く、採用後に配属される部門の仕事では、どのようなコミュニケー ション能力が必要になるのかというところまで明文化が必要。
明文化を行うためには、採用した人材に、入社後1~3年の間にど のような業務でどれだけの成果をあげて欲しいのか、ということを 明確にしておく必要があります。
これらの明文化は、販売戦略における「ペルソナ」の設定に似てい ます。
【採用の成功とは】
それは、「定着化×戦力化」が達成できて初めて成功といえる。従 って、採用プロジェクトに携わるスタッフは、採用までが仕事だと いう意識で活動するのではなく、採用した人材が一人前になり会社 の未来を担う人材となり、本人もこの会社で長く働きたい、と思え るようになることを目指して活動すべきです。
すなわち、採用計画から育成計画までの共通認識のもとに進めなけ ればならない。
【タマゴが先かニワトリが先か】
私がまだ人材教育会社の社員だった頃、新卒採用を始めたいと社長 に申し出ました。すると社長から「わが社のような社員20名の企 業に、大手企業をしのぐような優秀な人材が入るだろうか?」
そこで私は社長に問いかけました。「それでは、わが社が優秀な人 材を採用できるような大企業になるのは年十年先ですか?」
その場は少し険悪なムードになりました。
「良い会社だから良い人材が来るのではなく、良い人材が来るから 良い会社になるのです」
ーここからー
本日の内容は如何だったでしょうか。
今回は「新卒採用で絶対必要な4つのこと」ということで、採用の ノウハウではなく、その前段階で見過ごされていることについてお 伝えをしました。
とても重要なことなので再度まとめますね。
①新卒採用とは、穴埋めのために行うのではなく、成長に必要な補 強のために行う。
②求める人物像は、入社後1~3年の間にどのような業務でどれだ けの成果をあげて欲しいのかを明確化する。
②求める人物像は、入社後1~3年の間にどのような業務でどれだ
③採用の成功とは、「定着化×戦力化」。ゆえに、採用計画から育 成計画までの共通認識のもとに進めなければならない。
④良い会社だから良い人材が来るのではなく、良い人材が来るから 良い会社になるのです。
どれか1つでも欠けてはいけない新卒採用に対する基本方針だと思
言葉を選ばずに言うと、「採用人数だけが目的になっている」場合 が多々あるのではないでしょうか。過去の私はそうでした。苦笑
あなたの会社の新卒採用は如何ですか。
新人があなたの部署に配属された時、3年後の人物像は明確ですか 。