Vol.104「小さな一歩が・・・」

書籍名:脳が教える!1つの習慣
著者:ロバート・マウラー
リンク:http://amzn.asia/6C6gzxw 
 
  
ー書籍からー
■変化のプロセス
ステップ1:小さな質問をする小さな思考をする
ステップ2:小さな行動を起こす
ステップ3:いつの間にか無意識の習慣になる。
ステップ4:目標に向かって変化を遂げはじめる。
 
■小さな質問をする
質問と命令ではその効果に大きな違いがある。
クリニックの患者たちに「小さな一歩を実践する習慣」を身につけるために、「小さな質問」を自分自身にしてみるよう提案したところ、かなりの成果があった。
 
同じ質問を習慣的に繰り返し、辛抱強く答えを待つという、たったそれだけの行為で大脳新皮質は活発に動き出す
 
自分自身に小さな質問をするだけで、創意工夫に富んだ方法にとりかかれるように、脳をセットできるのだ。
 
 
■小さな思考をする
「マインド・スカルプチャー」とは、全ての感覚を使って静かにイメージする新しい技術だ。「見る」だけでなく、「聞く」、「味わう」、「においを嗅ぐ」、「触れる」などの行為を実際に行っていると思い込む。さらに自身の筋肉の動きや感情の起伏までイメージする。
 
脳はイメージしている行動と実際の行動との区別がつかない。
 
あらゆる感覚を使って、頭の中で数分間、なんらかの”訓練”をしていると、脳の科学反応に変化がみえはじめる
 
 
■小さな行動を起こす
小さな行動は、時間もお金も殆ど必要とせず、意志力に欠ける人にも向いている。小さな行動にごまかされて、脳はこう考える。
 
おや、この変化はいやに小さいからたいした仕事じゃないぞ。興奮しなくていい。失敗や不幸を招く危険はないんだから」。
 
恐怖反応の裏をかく小さい行動によって、脳は新たな習慣を確立できる。
 
 
■事例:「小さな問題を解決する」
ウィルアム・ブラトン。彼は、ニューヨーク市の地下鉄犯罪を減少させるため1990年に市交通警察部長に着任した。ブラトンは、「ブロークン・ウインドウズ理論(割れ窓理論)」についての影響をうけていた。
 
ブロークン・ウインドウズ理論とは、「街、あるいは地域や通りで小さな違反を容認していると、それは実質的により重大な罪の誘因になる」というものだ。
 
子供が空きビルに石を投げて一枚の窓ガラスを割り、その窓ガラスが修理されないままになっていると、残りの窓ガラスもじきに割られてしまうことに気がついた。だが、最初に割られた窓ガラスがすぐに修理されると、たちの悪い連中はそこに近づかず、残りの窓ガラスは被害を受けない。
 
つまり、人は、小さな犯罪に目を留めず、取り締まることもない地域の法を破ろうとする。
 
ブラトンはニューヨークの地下鉄にこの「小さな問題を解決する」理論をもちこんだ。たとえば、公共の場での立ち小便や地下鉄に住みつくホームレス、改札突破などを洗いだした。
 
ブラトンは部下の警官たちに、くる日もくる日も改札突破者を捕まえさせ、同時に15人から20人を、手錠をかけたまま地下鉄の駅に留め置き、普通の乗客がそれを目にした。
 
これが小さな犯罪だけでなく重罪に対しても、劇的な効果をもたらした。
 
小さな問題、小さな質問、小さな行動、市民の驚きを集めたのは、地下鉄内の重大犯罪の発生率がたった27カ月で50%減少した
 
 
 
ーここからー
このニューヨークの地下鉄事例ですが、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。この事例は地下鉄だけでなく、ニューヨークの重大犯罪の発生率にもそうとうは影響を及ぼしたことでも有名です。
 
私は仕事柄、問題解決に関わることが多いのですが、その手法とは全く異なるアプローチで結果=成果を出していますね。凄い!!
 
この事例を久しぶりに読んで私の頭に浮かんだのは、「人間は感情の生き物である」です。門愛解決はロジックから確率論を上げる方法ですが、人間は理屈で行動しないことが多々あります。
 
2017年にノーベル経済学賞を受賞したセイラ―教授の受賞理由は、「行動経済学」で理論的展発展に貢献したことでした。詳しくは下記参照
 
その中でセイラ―教授が言っているのは、「人はしばしば、ひどい選択をしてしまった挙句に、あとでひどく後悔するものだ。このようなことが起きてしまう理由は、私たち人間は誰でも、習慣化したバイアスという大きな溝に落ちやすいからであり、そのせいで教育、家計、健康管理、幸福、そしてこの地球の問題に至るまで、たびたびひどい失敗に陥りがちなのである」。
 
私なりにまとめると、人間は利己的でなく感情や習慣で行動するということです。
 
 
最近強く思うのが、この理論は「職場改善や風土改革に最適ではないか」思うのですが、皆さんは如何ですか。