Vol.113「改めて信頼について考える」

書籍名:悪いヤツほど出世する
著者:ジェフリー・フェファー
リンク:http://amzn.asia/5ycNCT3

―書籍からー
■役割が人の意識を変える
ある古典的な研究は環境が行動におよぼす影響をあきらかにし、オーセンティック
(本物であるさま。正真正銘。信頼できるさま等)にふるまうという概念自体に疑問を呈している。ミシガン大学社会学研究所のシーモア・リーバーマンは、中西部にある家電メーカーの従業員ほぼ全員(4000人)の意識調査を行った。

調査後、23人が職長に、35人が組合役員になった。それから暫くして改めて調査を実施したところ、職長になって会社の管理側になった人達は、会社に協力的になり、また実績主義を支持するようになった。一方、組合役員になった人達は、組合寄りの姿勢になり、年功序列を支持するようになった。

どちらにもならなかった人達には特に変化は見られなかった。やがてアメリカが不況に陥り、職長になった人達の一部と組合役員になった人達の一部が現場に戻された。

すると、元の職場に戻った人達は、また元の価値観に戻ったのである。組合役員だった人達はあまり組合に好意的でなくなり、職長だった人達も特に会社の経営陣を支持しなくなった。

この調査から「割り当てられた役割はその人の意識に多大な影響をおよぼす」ことがわかる。これは役割理論のまさに核心であり、多くの調査で繰り返し裏付けられてきた。

要するにものごとにどう対処するかは、その人の「立ち位置」次第だということだ。

■企業における信頼感
私は、こと企業に関する限り、信頼が成功に欠かせないとか、リーダーシップに不可欠だとはもう考えていない。

なぜなら様々なデータは、企業における信頼の欠如を如実に示しているからだ。それでも会社は回っているし、リーダーも同様だ。信頼に値しないリーダーが制裁を受ける例は極めて少ないのである。

幾つかのデーターを挙げておこう。2014年のCEOの信頼度指数は、世界平均で50%を下回った。

顧客や社員に関する調査を専門とするマリッツは、2011年に、自社の経営者が誠実だと考えているアメリカ人は14%にすぎないと報告した。また、困難に直面したときに自社の経営陣が正しい判断を下すと信頼している人は、10%にとどまった。

要するにリーダーに対する信頼感は全般的に乏しく、しかもグローバル金融危機からの回復期を除き、どちらかと言えば下降傾向にある。それでも多くの企業が存続し、利益を上げているところをみると、信頼が組織にとって必須条件だという主張は成り立たない。

信頼がじつに大切なものであることは言を俟(ま)たない。リーダーにとって重要な資質であることは間違いないし、最後に自分を助けてくれるものも信頼である。その点に疑いの余地はない。

唯一の問題は、大方のリーダーも大方の組織も、信頼が欠けていることだ

 

―ここからー
本日は「役割が人を変える」と「企業における信頼感」の2点について取り上げました。

役割が人を変えるについてはよく聞く話ですね。特出すべきは、与えられた役割が元に戻ると意識までもが元に戻ることです。

言われてみればそうですね。自分でも心当たりがあります。あるタスクのリーダーになった時は、タスクの方向性やゴール、そして、タスクメンバーとのコミュニケーションに非常にセンシティブになりますが、タスクのリーダーでない時はその時ほど意識は高くなかったなぁと改めて感じてしまいました。苦笑

まったく意識しておらず、無意識なところが怖いですね・・・。

続いて企業における信頼感です。薄々感じていたことではありましたが、あからさまにこれでもかと書かれると気持ちが暗くなったのが本音です。

特に信頼関係はとても重要だと思っているから尚更です。

<書籍から>
信頼がリーダーにとって重要な資質であることは間違いないし、最後に自分を助けてくれるものも信頼である。その点に疑いの余地はない。

唯一の問題は、大方のリーダーも大方の組織も、信頼が欠けていることだ

事実は事実として認めます。苦笑

でも、著者が書いているとおり「信頼がリーダーにとって重要な資質であることは間違いない」と私も強く思っています。

なので私は、これからもビジネスパーソンとして生きていく上では『少なくとも自分と関った人達に対して信頼感を失わない言動・行動を続けて行こうと改めて心に言い聞かせました。