Vol.134「特段の価値を生まない人事評価制度」

書籍名:伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法OKR
著者:ジョン・ドーア
リンク:http://amzn.asia/d/4Cr52xF 

―書籍からー
◾️CFR
継続的パフォーマンス管理の手法であり、対話(Conversation)、フィードバック(Feedback)、承認(Recogunition)の略

◾️特段価値を生まない評価制度
ある会社のマネージャーは評定に社員一人あたり8時間も費やしており、誰にとってもやる気を削がれるプロセスだった。毎年、がっかりするような評定結果を受け取った社員が才能を活かせる場を求め、自主退職が急増した。

会社全体では、マネージャークラスの8万時間分の労働を、特段価値を生まない機械的なプロセスに費やしていたのだ。

◾️人事部・・・
人事部のリーダーは事業を成功させるために存在する。私たちの役割は他のリーダーと相談しながら、どうすれば会社のミッションの実現に向けて全社員が活躍できるかを模索することだ。

社員のやる気を失わせ、仕事を阻害するような方針や制度がもたらすものでもない。社員の能力を高め、会社のために成果を出させるようにする仕組みこそが、真の成果のメカニズムだ。

◾️時代背景
伝統的な経営モデルでは、中間管理職が経営者との社員とのバッツファーとなって日々の雑事を受け止めてくれるので、経営者は全体像に集中して入られた。変化の速度が遅い時代なら機能したが、今は通用しない

◾️現代の経営者に求めらること
現代は、トップに立つ人が徹底的にコミットしなければ効果が高まらない。

◾️現在は、文化が重要
社員が次にやるべき仕事をこなせばよかった時代、つまり指示された通りに動けばよかった時代には、文化はさほど重要ではなかった。

だか今、私達が身を置くのは、社員に次にやるべき正しい仕事をして貰わなければならない時代だ。ルールブックを見れば、やってよいことといけないことは書かれている。しかしやるべきことを見極めるには、文化が必要だ

◾️文化
ダウ・シードマン著『人として正しいことを』より
組織における人々の行動、あるいは仕事の方法は文化によって決まる。「他者に真似されたり、コモディティ化しないのは文化だけだ」と。

競合に「行動で勝る」企業は成果でも勝る。そのバリュー・ドリブン(価値観主導)の経営モデルを「自己統治組織」と名づけた。

自己統治組織は単に社員のやる気を引き出すではない。火をつけるのだ。そこにあるのはルールではなく、共有された原則だ。アメとムチではなく、共通の目的意識で人は動く

◾️OKRは文化の変化を定着させ、規律を強める
OKRは、既に行われている企業文化の変化を定着させるのに役立つ

OKRの実践は私たちにとって、本当に何を達成すべきかを慎重に考え、それを経営幹部とそれぞれが率いるチームに伝える訓練になる。

員は仕事の量と質で評価されるが、経営幹部は意思決定の質で評価する。

◾️OKRの可能性
オープンかつ透明性のある目標設定をするだけでも、大きな前進と言える組織もある。
四半期に一度計画を立てるサイクルを導入することでガラリと変わる組織もある。
どこに重点を置くべきかを決定することで、ベクトルが揃う組織もある。

 

 

ーここからー
会社全体では、マネージャークラスの8万時間分の労働を、特段価値を生まない機械的なプロセスに費やしていたのだ。これって目標管理制度を導入している多くの会社で感じている「あるある」ではないでしょうか。

ここ数年、人事のプロとして目標管理をどうやって更なる価値あるモノにするかで苦心し、目標設定に力を入れてきましたが、結果は微妙でした。

その原因を私は、「個人目標が会社の目標に繋がっていない」からだと思っています。もう少し突っ込むと、個人目標を会社の目標に紐づけることに無理があるのではと感じています。

なので、目標と評価を分離するOKRが良いと感じます。理由は前回にお伝えした通り、OKRを通じて①「フォーカス(集中)」、②「アラインメント(方向性の一致)」、④「ストレッチ(高みへの挑戦)」 が実現できるからです。※前回までの復習

さて、前回の最後にOKRでどんなに素晴らしい目標設定をしても人は忘れやすい生き物なので、それを防ぐ仕組みが必要だとお伝えしましたが、それが③「トラッキング(追跡)」です。

本日、引用した中では冒頭のCFRがそれに当たります。

再掲
CFRとは、継続的パフォーマンス管理の手法であり、対話(Conversation)、フィードバック(Feedback)、承認(Recogunition)の略

簡単に説明すると、四半期ゴールのKRを設定したら、毎週1回KRについて進捗確認をしましょう。その時、あなたが上長でメンバー一人ひとりMTGする時は1on1。その1on1のやり方がCFRになります。
※本の中では上記のように書いてはいませんでしたが、今ある私の知識を総動員して書いています。念の為

毎週MTGをするとイメージしてください。もし仮に簡単に達成する目標について毎週MTGがあったらどうですか?多分ウンザリするでしょう。逆に絵に描い餅のような難易度が高すぎる目標についてはどうですか?こちらはゲンナリしませんか。

だからOKRでは毎週MTGしてもウンザリもゲンナリもさせないストレッチな目標だけど、頑張ればなんとか達成できそうだと思える目標設定が重要だと言っています。

逆に言えば、そのような目標がなければMTGは機能しないでしょうし、素晴らしい目標があっても、継続的パフォーマンス管理の重要性が理解されず、毎週1on1が行なわれない場合もOKRは失敗する確率が高まります。

つまり、覚悟を持ったチャレンジングな定性目標を関係者全員で握り、かつ、その定量目標の達成に向けて毎週1on1が行われて、はじめてOKRは真の力を発揮するのです。

よくOKRをやり始めるとだいたい失敗しますと言われているのは、この為だと私は思っています。

最後に
今私は、OKRに可能性を感じています。ですが、難しさも同時に感じています。なぜなら、どれだけの人が評価と直接連動しないOKRの目標に、どれだけ本気に行動するかに掛かっているからです。

そのためには、大前提として社長含め幹部が本気でやることはマストですね。そして、チャレンジングで納得感のある戦略目標が肝、最後に仕組みとして毎週1on1かチームMTGで1時間、真剣で質の高い進捗管理がある事です。どれが欠けてもまず成功しないでしょう・・・。

3回に渡ってOKRをお伝えしてきましたが、如何でしたか!!
逆にOKRについて情報を頂けると嬉しいです。