Vol.148「決断のできるエースは貴重」

書籍名:組織戦略の考え方
著者:沼上 幹
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/4480059962/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_mRdmCbJ89BEGG 

―書籍からー
◾️組織のメリット
1回その手順とルールの全部=プログラムを開発し、皆がその実行に慣れ親しめば、その組織は非常に複雑な作業をいとも簡単に成し遂げる事ができるようになる。

◾️ルーチンワークは創造性を駆逐する
ハーバート・サイモンの言う意思決定のグレシャムの法則(計画のグレシャムの法則)。つまり、日々ルーチンな仕事に追われている人は、ルーチンな仕事の処理に埋没して長期的な展望とか革新的な解決策とかを考えなくなってしまう、と言う事である。

◾️人材育成の基本
決まり切った仕事を注意深く処理し、若干の例外的な状況に創意工夫で対応できる知的熟練者の育成、②例外的事象を鋭く分析し、バランスの取れた決断を遂行できる管理者層の育成、③戦略を思考できるトップ・マネジメントの育成を行えば良い。

もうおわかりだろうが、この3つの人材育成の基本は、どれか1つを重点的に行うということではなく、すべて同時に行うべきである。

現場がルーチンワークを正確に実行でき、簡単な例外案件に対応できる力があるからこそ、管理者たちは分析・判断に時間をかける事ができるのである。

現場がしっかりしているから、足腰がしっかりしているから、ミドルは問題の本質を考え抜く事ができ、トップは戦略を思考する余裕を初めて獲得できるのである。

◾️決断できる人材不足
下記のような3つの症状が出てきたら決断不足を疑うべきである。
①フルライン・フルスペック要求
②経営改革検討委員会の増殖
③人材育成プログラムの提案

例えば①が多数出てくる事である。コストは他社より低く、すべての性能に関して他社競合製品を上回るものを、他社よりも早く市場に導入せよ、というような要求が出てきたら要注意である。

仕様書ばかりででなく、戦略計画も同様に全方位戦略型のものが出てきたら要注意である。
言うまでもなく明らかだと思うが、上のような要求は誰でも決められる。

◾️エースの無駄遣いにご注意
いま組織運営のボトルネックになっているのは決断のできる人が少ないことだ。だから、このボトルネックが解消するように細心の注意を払うべきである。

決断のできるエースの数はどの会社でも限られている。だから、トップ・マネジメントは、まず社内のエースが誰なのかを明確に認識し、そのエースたちには本当に決断を必要とする重要な仕事しか回さないようにする事が重要である。

 

 

―ここからー
今働いている会社の本質的課題として上がってきたのが、幹部社員が決断できない。戦略を決める事ができでないでした。
実際、とある事業部長に戦略を考えて貰う機会があり、上がってきた当初案はまさに全方位的=ミーシーな物でした。

よく言われる事ですが「何でもあるは何にも無いのと同じある」。

どんな企業でも資源=リソース(人・物・金)が潤沢な時は殆どありえません。大企業であっても大企業なりのリソース不足は発生しています。つまり、どの企業も限りあるリーソスで決断をしなければならないという事です。

戦略とは何か?

私は「戦略とは限られたリソースの中で限られた資源を何処に選択・集中するのかを決める事だ」と定義しています。言い換えると、何をやらないのか。何を諦めるのか。何を捨てるのかを決断する事です。

本当にこのような決断ができる人は限られています。(実感)

それなのに、そのようなエースに人が居ないからと言ってルーチン業務などをやらせるのはエースの無駄遣いではないでしょうか。

どんなエースであってもルーチンワークは創造性を駆逐する=エースの無駄遣い=長期的に見れば大損をしていると思うのです。なので、エースを最大限に活かす体制を如何に構築するかが企業として人事としてとても重要だと思いますが、皆さんのお考えは如何ですか。