Vol.149「人口減少とデフレは無関係」

書籍名:未来年表 人口減少危機論のウソ
著者:高橋洋一
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/4594080855/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_7qVoCb5R7TNYY 

―書籍からー
■人口減少が危機だと叫ぶ人の正体
「少子高齢化で人口減少時代に突入するから何かと大変」と、その火に油を注いだのが、2017年6月に発刊された河合雅司氏の著者『未来の年表』だ。

この「人口減少危機論=人口増加幸福論」を支持する”世間”とは、主に地方公共団体の関係者だと筆者は見ている。人口が減り続けたら、最も困るのは彼らだからだ。

◾️人口増減率と経済成長率は無相関
先進国の人口増加率と一人あたりのGDP成長率は無相関。前の章で、世界全体で見ると、人口増加は一人当たりGDP成長率を減少させる傾向があることを示した。先進国について見ると、内閣府など公式のデータをいくら拾って分析したところで、人口増減率と一人当たり経済成長率は無相関という結果にしかならない

◾️物価上昇率は通貨量と相関関係にある
デフレとは、一般的な物価水準が持続的に下落している状態をさす。もっと厳密に言えば、実質GDP算出時の物価指数である「GDPデフレータ」が2年連続マイナスならデフレだと、国際機関などは定義されている。

ひと昔前、「日本のデフレは金融緩和が効かない、その原因は人口減少による供給過剰だ」という「デフレ人口原因論」が流行った。ベトトセラーとなった藻谷浩介氏の著者『デフレの正体』が、その火付け役だ。

ミクロの個別価格の平均としてマクロの物価があると思い込んでいると、個別物価が上がればその平均も上がると考えがちだが、それは少し短絡的だ。

世界銀行のデータベースで、173ヵ国の人口増加率と物価上昇率を算出し、2000〜08年の相関関係を計算してみると、0.1程度で相関はほとんどない。

一方で、世界各国の通貨量増減率と物価上昇率の関係を見ると、相関関係は0.7程度でかなり相関がある。
デフレは人口の減少とは無関係で、むしろ通貨量と大きな関係があるのが確認できた。

◾️「デフレは金融政策では対処できない」から見えてくるもの
「デフレは金融政策では対処できない」という印象をを世間に広く振り巻こうとする輩が存在する。それこそが、個別価格へも政策関与したい官僚であり、官僚主義のもとに権限を拡大したいという意図が透けて見える。

そもそも金融政策は、マクロの物価に働きかけるだけの政策であり、個別の価格決定には関与しないのがメリットなのだ。政策として個別価格に関与すれば、個別のビジネスに大きな影響が出てしまう。だから政策論として、個別価格への関与はしてはいけないのだ。

こうした政策論の基本が侵されるという点で、人口の減少とは全く関係ない、単に個別価格の下落に過ぎない事象を「デフレ」と称するのは絶対に許されない

 

 

―ここからー
日本のデフレの根本原因は人口減少だと良く聞かれますが、著者はこの点を数理計算を活用して真っ向から否定をしていました。

スペースの関係で諸々渇愛をしていますが、なるほど・確かにと思えることが個人的には多々書かれていました。数字は嘘をつけないので・・・。

その中で今回取り上げたのは「デフレ」です。

デフレという言葉を知らない人は殆どいませんが、デフレとは何かと問われて、明確に…ですと言える方は少ないのではないでしょうか。私もその一人でしたが・・・。苦笑

今更ですが、人口減少とデフレに相関関係があれば、過去から現在の人口は基本増加の一途を辿っていますので、デフレは起きないですよね。しかしながら実際にはデフレは何度も発生しています。

それともう一つ、この間の昨年の12月13日に今の景気はいざなぎ景気を超え、戦後2番目の長さになりましたとのニュースを見ました。

平成に入って「失われた20年」と言われる通り個人的には景気が良いなんて微塵も感じませんが、マクロ経済では戦後2番目の長さの景気なんですね。改めてマクロ経済とミクロ経済が連動していないことを実感した出来事でした。