Vol.170「開発(Development)とは」

書籍名:プラクティショナーのための「組織開発」参考書
著者:廣田茂明
詳細はこちら: https://www.amazon.co.jp/dp/4382057310/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_IkAbDb5KYPDM5

―書籍からー
◾️組織開発とは
・行動科学の技術、研究、理論を利用して組織文化を変革する計画的なプロセスであると定義。

<補足>
1960年代後半になると、個人、個人間、集団、集団間の成長や関係改善を対象としたトレーニング中心だった組織開発が、組織を計画的に変革することによって将来も存続し発展させるための取り組みになっていく。

組織開発は決して個人に働きかけのではなく、1つの社会体系に働きかけるもの。

■日本の組織開発の実情
組織開発とは、端的に言えば「人と組織が最善の仕事をできるよう支援することを目指す分野」または「生命力の豊かな組織を作ろうとする持続的な努力過程」

組織開発は組織の「計画的な変革」であるが、まず将来のあるべき姿が明確にされ、それに向かって現状を改善する努力を積み重ねていく。

しかし日本の場合、計画内容があまりにも抽象的で、途中で簡単に計画が現状に合わせて変えられてしまう。
そのため日本の組織開発は効果の評価が適正に行われない。

◾️成果主義による職場の一体感は希薄化
成果主義の名のもと、不適切な制度設計や運用を行っては何にもならない。

組織能力こそレベルアップさせなければ企業は成果を上げることができないのに、組織よりも個人が優先された結果、成果主義評価制度は同じメンバーを2割の勝ち組と8割の負け組に分離し、職場の一体感は希薄化して、むしろ組織能力は低下した。

◾️開発(Development)とは
マーシャーク(2012)は、「成長、よくできるようになる、広げる、高めるということが含まれており、あたかも植物を育てるときのように水をやり、世話をしたりして成長を促すことをDevelopmentという」と述べている。

 

 

ーここからー
 前回にご紹介した「入門 組織開発 」の組織開発についての定義が微妙に違っていることに気付いて頂けると嬉しいです。

概ねは一緒なのですが、詳細に入れば入るほどどんどん違っていて迷走しますね・・・。

この2冊を通じて組織開発とは何かで見えてきたのは、
⑴組織を大きく捉えること(分かりやすいのは前々回のハード側面とソフト側面)。
⑵組織を変革するアプローチやプロセスであること。
⑶個に対する育成を行なっても組織はなかなか変革しないこと。

以上の3点でした。
直近10年位育成に強く携わってきたからこそ、個に対して育成をしても組織は変革しないことをは痛感してます。ただ、間違って伝わって欲しくないのは、育成に意味が無いとは100%思っていません。逆に育成は育成として必要です。

大切なのは育成の捉え方です。

どういうことかと言うと、育成とはあたかも植物を育てるがごときもので、直ぐに人は育たないと言う当たり前のことを忘れてはならないと言うことです。

人にもよりますが、研修の効果が出ず、研修は意味が無いと言う人がいますが、そもそも研修は植物に対する水やりなので、翌日に花を咲かせる方が不自然です。特に、マインド系の研修になればなるほどです・・・。

育成で超有名なGE(一人当たりにかける教育費が世界で一番高いと言われている会社)でも、育成は投資だと位置付けているそうです。