Vol.199「CHRO(人事最高責任者)の重要性」

書籍名:Talent Wins(タレント・ウィンズ) 人材ファーストの企業戦略
著者:ラム・チャラン (著), ドミニク・バートン (著), デニス・ケアリー (著), 他
詳細はこちら: https://www.amazon.co.jp/dp/4532322790/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_6ObjEbSPZ5RBP 

―書籍からー
◾︎CHRO(最高人事責任者)
CHROは、CFOと同等のビジネスへの洞察力を兼ね備えたG3内の完璧に対等なメンバーでなければならない。さらにCHROは社員の能力を正確に把握し、適所に配属するという伝統的な専門性をもつことに加え、今後は事業責任や予算策定の経験をもつことが不可欠になってくる。

CHROは人事業務を自動化し、会社の競争力を高める業務−<クリティカル2%>人材の見極め、人材パイプラインの充足、社内の組織構造の設計とビジネスに求められる変化への柔軟な対応、柔軟で合理的な業績評価指標の設定と、もっとも重要な社員のモチベーションを高めるツールとして機能するような給与の設計とその運用、会社の戦略的方向性と実施の支援−に取り組めるよう才能を解き放つ戦略と考えるべきだ。

CHROは、自社のビジネスを深く理解すると同時に、ビジネスと人材を結びつける専門性を持たなければならない。給与計算、就業規則、福利厚生などの管理だけがCHROの役目だと言う考え方は綺麗さっぱり捨て去ろう。昔ながらの人事の仕事をアウトソーシングするか、部下に権限委譲し、G3の一員として戦略を練り、人材の開発をするために時間を費やし、戦略立案、将来を見据えた組織設計、人材の課題(人材のサーチ、採用、競合との比較)に時間の70%を費やす。

CHROにふさわしい8つ資質
1.人材の能力を見極め、トップクラスの人材を、それぞれが最大の価値を生みだせる仕事にマッチングする卓越した能力
2.組織がうまく機能しているかどうかを察する第六感。すなわち、重大な問題の根本原因と成功するための突破口がどこにあるかを嗅ぎ分ける嗅覚。関係者の行動を矯正したり、それに報いたりできる直感的な公平性
3.外部の人材を絶えずサーチし、自社のトップ人材と比較できる知的好奇心
4.人事部門、可能であれば事業での職務経験を通じて培われたリーダーシップ
5.G3の一員として、人材が成否を分ける財務的な意思決定の論議に加わる能力と意欲
6.自分の名声やエゴのために権力を求める志向のなさ
7.きわめて若い人材をベテラン社員を飛び越えて昇進させ、絶えず変化する時代に組織を維持し、士気を高め、素直に意識を述べ、CEOに正面から反論する勇気
8.CFOとの協力関係関係をCEOにとっての最強のツールに変えることができ、CFOと一致して働ける鋭い理解力と感性

◾︎人事部門
人事部門は新たな能力を獲得しなければならない。それは旧来の人事部の事務処理能力とは異なる。人材を継続的に価値の創造に結びつけ、事業の本当のインパクトを与える能力である。

戦略的人事の機能が注力するのは、人事戦略、組織診断、人材育成と能力開発、採用、業績評価、報酬戦略、コーチングとリーダーの育成である。

◾︎データアナリティクス
デジタル化を積極的に推進している企業では既に、有能な人材の発掘、採用、新人研修、トレーニング、リテンション、業績評価、給与などの活動を効率化し効果的に行うためにHRアナリティクスを活用。データを基にしたアナリティクスが、人事に関する意思決定の基準となる時代に突入しようとしている。

業績管理、リーダーシップ開発、インクルージョンとダイバーシティ、イノベーション、企業文化、採用、社内での多国間異動、キャリアパスなど、すべての段階における、ほぼすべての人材に関する意思決定について、データアナリティクスと実際の観察を組み合わせる。

◾︎年次評価から四半期毎のコーチングとトレーニングへ
GE、マイクロソフト、ネットフリックといった先見の明がある企業はすでに年次評価(業績評価)を廃止した。

会社の戦略が年に1度よりもずっと早いペースで変わるに年度の目標に対して人の評価をするのは意味がない。それよりも迅速で意味のあるフィードバックを与えれば、社員は指摘された部分をその場で改められる。

社員とマネージャーで構成される4つのグループ
第1グループは、5段階評価システムを実施
第2グループは、3段階評価システムを実施
第3グループは、簡略化されたレビューを書くフォーマットを実施
第4グループは、数値評価を止め、四半期のコーチングとトレーニングを実施

2年後、第4グループのメンバーは、他のグループのメンバーより仕事への満足度が16%も高かった。最も重要だったのは会話=フィードバックである。継続的なフィードバックが最も有効に機能するのは、社員が批判や評点をただ受けるのではなく、そのプロセスに参加している場合である。

―ここからー
今回がこの書籍のメインであるCHROについての内容です。読めば読むほどCHROの重責の重さをヒシヒシと感じました。

書籍を読んでいて確かにそうかもと思ったのはCFOとCHROの年収格差です。CFOの方が年収が高いことが当たり前と思っていましたが、これからの世界では違ってくるのかも知れませんね・・・。

本日は、以上です。